スーパーの鮮魚コーナーで、驚くほど手頃な価格で並んでいる「モウカザメ」の切り身。あなたはそれを見て、「サメって食べられるの?」「どんな味がするんだろう?」と不思議に思ったことはありませんか。あるいは、見た目が少しホホジロザメに似ていて、調理に不安を感じたかもしれません。
実は、モウカザメは「ネズミザメ」という魚の別名で、古くから日本の食卓を支えてきた非常に優秀な食材です。本記事を読めば、あなたが抱いている「サメ=臭い、怖い」という先入観は、きっと「安くて栄養満点な家族の味方」という確信に変わるはずです。
スーパーで見かける「モウカザメ」の正体とは?ネズミザメとの違いを解説
結論から言うと、スーパーで売られている「モウカザメ」と「ネズミザメ」は全く同じ魚です。
「ネズミザメ」が標準和名(学術的な名称)であり、「モウカザメ」は主に東北地方などで呼ばれる地方名です。地域によっては「カドザメ」と呼ばれることもあります。見た目は鋭い歯を持ち、映画に登場するホホジロザメを小さくしたような姿をしていますが、食用として非常にポピュラーな存在です。
特に宮城県の気仙沼港は、日本最大の水揚げ拠点として知られています。産地ではその鮮度の良さを活かし、多様な調理法で親しまれています。
肉は白身で癖がなく、サメ類の中では比較的に臭みが無く、練り製品原料、フライ、煮付け等により食される。また心臓はモウカの星とよばれ刺身にされる。
出典:気仙沼漁業協同組合
鶏肉よりヘルシー?モウカザメに含まれる驚きの栄養成分と健康効果
あなたがもし、家族の健康や家計のやりくりを大切にされているなら、モウカザメはこれ以上ないほど理想的な食材です。その肉質は「鶏肉」に非常に近く、栄養面でも優れた特徴を持っています。
モウカザメは、豚肉や鶏肉と比較しても低カロリー・低脂肪でありながら、高タンパクなのが特徴です。さらに、現代人に不足しがちな栄養素も豊富に含まれています。
モウカサメはサメの中でも臭みが少なく、弾力がありながら淡泊な味わいが特徴です。また、豚や鶏と比べて低カロリー・高たんぱく質・低脂肪です。さらに、脳の発達に欠かせないDHAや貧血予防に役立つビタミンB6・B12も豊富に含んでおり、成長期の皆さんにぜひ食べてほしい魚の一つです。
このように、学校給食でも推奨されるほど安全で栄養価が高いため、お子様の成長を願うあなたの食卓にも自信を持って取り入れることができます。
臭みはゼロ!家庭でモウカザメを美味しく調理する下処理の手順
「サメはアンモニア臭がするのでは?」という不安があるかもしれません。確かにサメは体内に尿素を持っており、鮮度が落ちるとそれが分解されてアンモニアが発生します。しかし、流通が発達した現代では、スーパーに並ぶ時点で十分に鮮度管理がなされています。
さらに、以下の簡単な下処理を行うだけで、臭みを完全に抑えて美味しく仕上げることができます。
- 鮮度の良いものを選ぶ: 切り身の色が透明感のある淡いピンク色のものを選びましょう。
- 塩を振って水分を出す: 切り身に軽く塩を振り、10分ほど置きます。出てきた水分をキッチンペーパーで丁寧に拭き取ります。
- 酒や生姜を活用する: 調理の直前に酒を振りかけたり、生姜と一緒に調理したりすることで、残ったわずかな臭いも消し去ることができます。
子供も喜ぶ!モウカザメのおすすめ人気レシピ3選
モウカザメの最大の魅力は、その「鶏肉のような食感」です。お肉のような満足感がありながら、お魚の栄養を摂れるため、魚嫌いのお子様にもおすすめです。
モウカザメ(ネズミザメ)やアブラツノザメの肉は、肉質はしっかりしており鶏肉に近い淡白な味わいで、一般成分組成も鶏肉に似て低カロリーで高たんぱく質です。
1. サクサク!モウカザメのフライ
鶏のささみフライのような食感で、冷めても硬くなりにくいのが特徴です。レモンを絞ってタルタルソースを添えれば、家族が喜ぶメインディッシュになります。
2. ふっくら煮付け
醤油、酒、砂糖、生姜で煮付ける定番の味。身がふっくらとしていて骨がないため、小さなお子様やご高齢の方でも安心して食べられます。
3. カレー唐揚げ
一口大に切ったモウカザメに、醤油・酒・カレー粉で下味をつけて揚げます。スパイシーな香りが食欲をそそり、お弁当のおかずにも最適です。
産地直送の贅沢「モウカの星」とは?気仙沼が誇るサメ食文化
最後に、少し珍しい豆知識をご紹介します。サメの水揚げ量日本一を誇る宮城県気仙沼市では、ネズミザメの心臓を「モウカの星」と呼び、刺身で食べる文化があります。
その食感は牛のレバ刺しに似ており、非常に希少で贅沢な珍味として愛されています。これは、水揚げ直後の極めて鮮度が高い状態で処理できる産地ならではの楽しみ方です。こうした文化があること自体、ネズミザメがいかに清潔で質の高い食材であるかの証明と言えるでしょう。
まとめ:次にスーパーで見かけたら、ぜひ手に取ってみてください
「モウカザメ(ネズミザメ)」は、決して怖い魚でも、臭い魚でもありません。
- 正体: ネズミザメという、鶏肉に似た美味しい魚
- 栄養: 高タンパク・低脂質で、DHAやビタミンB12が豊富
- 調理: 簡単な下処理で臭みはなく、フライや煮付けに最適
次にスーパーで「モウカザメ」を見かけたら、ぜひ一度手に取ってみてください。その安さと美味しさ、そして栄養の高さに、あなたの食卓の定番メニューが一つ増えることになるはずですよ。