7月に入り、せっかく春のスギ・ヒノキ花粉シーズンが終わったはずなのに、くしゃみや鼻水、目のかゆみが止まらない……。そんな不調に戸惑いを感じてはいませんか。「風邪をひいたのかな?」と思っても熱はなく、さらさらとした鼻水が続く場合、それは「夏の花粉症」かもしれません。
実は、7月はイネ科やキク科といった雑草の花粉が飛散する時期です。春の花粉症とは原因植物も対策も異なるため、正しく正体を見極めることが、あなたの快適な夏を取り戻す第一歩となります。
7月のアレルギーを引き起こす主な原因物質と花粉の種類
7月にアレルギー症状を引き起こす主な原因は、道端や河川敷、空き地などに自生している雑草の花粉です。春の杉のように遠くまで飛散するのではなく、植物の周囲に集中的に飛散するのが特徴です。
具体的には、以下の植物が代表的な原因となります。
- イネ科: オオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤなど
- キク科: ブタクサ、ヨモギなど
これらの植物は背が低いため、近づかないことが最大の防御になります。
7月のアレルギー症状の原因となる花粉は、イネ科のオオアワガエリ、カモガヤ、ハルガヤ、ブタクサ、キク科のヨモギなどです。
出典:大石内科循環器科医院
イネ科の雑草花粉が原因で起こる「夏の花粉症」は、あまり知られていませんが、7月頃から症状が出始めることがあります。
夏の花粉症・風邪・ハウスダストを見分けるポイント
「鼻水が出るけれど、アレルギーなのか風邪なのかわからない」という悩みは非常に多いものです。特に7月は冷房による寒暖差で体調を崩しやすいため、症状の特徴を比較して判断することが重要です。
以下の表で、それぞれの特徴を確認してみましょう。
| 比較項目 | 夏の花粉症(イネ科・キク科) | 風邪 | ハウスダストアレルギー |
|---|---|---|---|
| 鼻水の状態 | 水のようにさらさらしている | 最初はさらさら、後に粘り気が出る | さらさらしている |
| 目のかゆみ | 強いかゆみ、充血がある | ほとんどない | ある場合が多い |
| 喉の症状 | イガイガ感、痒みがある | 痛みや腫れがある | 軽い違和感 |
| 発熱 | ほとんどない | 37度以上の発熱を伴うことが多い | ない |
| 持続期間 | 花粉が飛んでいる間(数週間〜) | 1週間程度で回復する | 通年(掃除などで変化する) |
もし、目のかゆみを伴い、特定の場所(草むらの近くなど)で症状が悪化する場合は、花粉症の可能性が極めて高いと言えます。
原因を特定するアレルギー検査|ドロップスクリーン検査とは
自分の症状が何に対して反応しているのかを正確に知ることは、無駄のない治療への近道です。最近では、従来の注射による採血を必要としない、身体への負担が少ない検査方法も普及しています。
その代表例が「ドロップスクリーン検査」です。
ドロップスクリーン検査は、指先からわずかな血液を採取するだけで、アレルギーの原因となるアレルゲンを特定できる検査です。
出典:大石内科循環器科医院
この検査は、指先からスタンプを打つような感覚で少量の血液を採取するだけで済みます。小さなお子様や、注射が苦手なあなたでも安心して受けることができ、短時間で多くの項目(イネ科、キク科、ダニ、ハウスダストなど)を調べることが可能です。
7月のアレルギー症状を和らげる対策と最新の治療選択肢
原因が判明したら、次は適切な対策と治療です。夏の花粉症は、日常生活の工夫と医療機関での治療を組み合わせることで、劇的に楽になります。
1. 日常生活でのセルフケア
- 草むらに近づかない: イネ科やキク科の花粉は飛散距離が短いため、雑草が生い茂る場所に近づかないだけで曝露量を大幅に減らせます。
- 帰宅時の洗浄: 帰宅後は顔を洗い、うがいを徹底しましょう。服に付着した花粉を室内に持ち込まない工夫も有効です。
- 物理的な遮断: マスクやメガネの着用は、夏場でも物理的な防御として効果を発揮します。
2. 医療機関での専門治療
症状の程度に合わせて、医師と相談しながら治療法を選択します。
- 薬物療法: 抗ヒスタミン薬の内服や、点鼻薬・点眼薬を併用して症状を抑えます。
- 手術療法: 薬を飲んでも鼻詰まりが解消されない重症の場合、鼻の粘膜を処置する手術が検討されることもあります。
- 舌下免疫療法: アレルギーの原因物質を少量ずつ体内に取り入れ、体質を根本から改善する治療法です(※対象となるアレルゲンには限りがあります)。
薬物療法で効果が不十分な重症例では、手術も選択肢の一つとなります。
「たかが花粉症」と我慢を続けると、集中力の低下や睡眠不足を招き、あなたの生活の質を大きく下げてしまいます。7月の不調を「夏風邪」で片付けず、まずは専門の医療機関で適切な検査を受け、あなたに合った解決策を見つけてください。