「ハリー・ポッターを子供に読ませたいけれど、どの本から買えばいいの?」というご相談をよく受けます。映画で物語を知っているあなたも、いざ原作を手に取ろうと書店やネットショップを覗くと、その種類の多さに驚かれるのではないでしょうか。
物語自体は全7巻で完結していますが、出版されている「版(エディション)」によっては全20巻に分かれていることもあります。せっかく魔法の世界へ飛び込もうとしているのに、入り口で迷ってしまうのはもったいないことです。
本記事では、ハリー・ポッターシリーズの正しい読む順番と、あなたやあなたのお子さんに最適な「版」の選び方を、専門的な視点から分かりやすく解説します。
ハリー・ポッターを読み始める前に|全7巻の構成と「版」の違いを知ろう
ハリー・ポッターの原作小説は、主人公ハリーがホグワーツ魔法魔術学校に入学する11歳から、最終決戦を迎える17歳までの7年間を描いた全7巻の物語です。
まず、基本となる全7巻のタイトルを確認しましょう。
- 1. ハリー・ポッターと賢者の石
- 2. ハリー・ポッターと秘密の部屋
- 3. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
- 4. ハリー・ポッターと炎のゴブレット
- 5. ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
- 6. ハリー・ポッターと謎のプリンス
- 7. ハリー・ポッターと死の秘宝
ここで注意が必要なのは、具体的名詞で言うところの「巻数」と「冊数」は必ずしも一致しないという点です。例えば、ハードカバーの単行本であれば全7巻(7冊)で揃いますが、持ち運びやすい文庫版の場合、1つの物語が2〜4冊に分冊されているため、全20巻(20冊)という構成になります。
あなたが手に取ろうとしている本が「第何巻」なのかではなく、「どのタイトル」なのかをチェックすることが、失敗しない選び方の第一歩です。
ハリー・ポッター原作小説の正しい読む順番|全7巻+関連作の時系列
物語を最大限に楽しむためには、刊行された順番、つまり物語の時系列通りに読み進めるのが正解です。
基本の7巻と「8番目の物語」
メインストーリーは『賢者の石』から始まり、『死の秘宝』で完結します。しかし、ファンの間で「8番目の物語」と呼ばれている作品が存在します。それが『ハリー・ポッターと呪いの子』です。
ハリー・ポッターシリーズは全部で7作品です。7作に加えて『ハリー・ポッターと死の秘宝』から19年後を描いた舞台脚本「ハリーポッターと呪いの子」も書籍化されています。
『呪いの子』は小説ではなく「舞台脚本」という形式で書かれていますが、正当な続編です。必ず第7巻を読み終えた後に手に取るようにしてください。
スピンオフ作品の扱い
映画『ファンタスティック・ビースト』シリーズは、ハリー・ポッター本編の約70年前を舞台にした物語です。時系列としては過去になりますが、本編の知識があることを前提とした描写も多いため、まずは本編全7巻を読了してからスピンオフを楽しむのが、世界観をより深く理解するための王道ルートです。
| 読む順番 | タイトル | 舞台となる学年 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1 | 賢者の石 | 1年生 | 魔法界への入り口。ワクワクする冒険の始まり。 |
| 2 | 秘密の部屋 | 2年生 | 学校の過去に迫るミステリー要素が強まる。 |
| 3 | アズカバンの囚人 | 3年生 | ハリーの家族の過去が明らかになる重要な巻。 |
| 4 | 炎のゴブレット | 4年生 | 物語が大きく動き出し、ページ数も大幅に増加。 |
| 5 | 不死鳥の騎士団 | 5年生 | 最もボリュームがあり、心理描写が深くなる。 |
| 6 | 謎のプリンス | 6年生 | 宿敵ヴォルデモートの過去と弱点に迫る。 |
| 7 | 死の秘宝 | 7年生 | 学校を離れ、最後の戦いへ。物語の完結。 |
| 8 | 呪いの子 | 19年後 | 大人になったハリーと、その息子たちの物語。 |
どれを買うべき?全4種類の出版バリエーションを徹底比較
現在、日本国内では静山社より主に4つのバリエーションが展開されています。
ハリー・ポッターシリーズ全巻は、現在4バージョンを発売中です!本の大きさ、ルビ(ふりがな)などの違いがありますので、ぴったりのものをお迎えください!
それぞれの特徴を比較表にまとめました。
| 版の種類 | 全巻の冊数 | ルビ(ふりがな) | 特徴・おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| 単行本 | 全7巻 | 一部 | 発売当時の装丁。重厚感がありコレクションに最適。 |
| 文庫版 | 全20巻 | 一部 | 軽く、通勤・通学の持ち運びに便利。価格も手頃。 |
| 新装版 | 全7巻 | 一部 | 表紙イラストが一新。棚に並べた時の美しさが魅力。 |
| ペガサス文庫 | 全20巻 | 総ルビ | 小中学生向け。全ての漢字にふりがながあり読みやすい。 |
【目的別】あなたに最適なハリー・ポッターの選び方
どの版を選ぶべきかは、読む人の年齢やライフスタイルによって決まります。
小学生のお子さんには「ペガサス文庫」
お子さんが一人で読み進めるなら、迷わず「ペガサス文庫」をおすすめします。最大の特徴は、すべての漢字にふりがなが振ってある「総ルビ」仕様であることです。難しい魔法用語や人名もスムーズに読めるため、読書への苦手意識を持たせずに物語に没入させてあげることができます。
大人の学び直し・コレクションには「新装版」
かつて映画で観た世界を、改めて活字でじっくり味わいたい大人の方には「新装版」が最適です。単行本と同じ全7巻構成で、棚に並べた際の背表紙の美しさは格別です。インテリアとしても映えるデザインは、一生モノのコレクションになるでしょう。
隙間時間に読み進めるなら「文庫版」や「電子書籍」
通勤時間や外出先で少しずつ読み進めるなら、軽量な「文庫版」が便利です。また、全巻揃えるとかなりのスペースを取るため、場所を選ばないKindleなどの電子書籍や、家事をしながら聴けるAudible(オーディオブック)という選択肢も、現代の読書スタイルには非常にマッチしています。
ハリー・ポッター読書に関するよくある質問と注意点
Q. 中古で安く揃える際の注意点はありますか?
A. 中古市場では、旧版の単行本と新装版が混ざって出品されていることがあります。版が混ざると、背表紙の高さやデザインが揃わず、並べた時の見栄えが悪くなるため注意が必要です。また、初期の版と現在の版では、翻訳が一部修正されている箇所もあります。
Q. 1冊読み切るのにどれくらいの時間がかかりますか?
A. 第1巻『賢者の石』は比較的短く、数時間から数日で読了できるボリュームです。しかし、第4巻『炎のゴブレット』以降はページ数が急増します。お子さんの場合は、1巻あたり1〜2週間ほどかけてじっくり読むペースが一般的です。
Q. 映画を観ていれば、途中から読んでも大丈夫ですか?
A. 原作には映画でカットされたエピソードや登場人物が数多く存在します。物語の伏線が第1巻から緻密に張り巡らされているため、映画派の方もぜひ第1巻から読み始めることを強くおすすめします。
あなたやお子さんの学年、読書スタイルに合わせて、まずは第1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』を手に取ってみてください。ページをめくった瞬間、そこには映画とはまた違う、あなただけの魔法の世界が広がっているはずです。




